問題

ArcGIS Online で、重なり合うバッファー エリア内のポイント フィーチャが 2 回計算される

Last Published: April 25, 2020

説明

重なり合うバッファー エリア内のポイント フィーチャが 2 回計算されるため、領域内の全体的なポイント数の出力が誤っています。

以下の図は、ネブラスカ州リンカーンの犯罪の発生と警察署の分布を示しています。 警察署から半径 0.5 マイル以内の犯罪事件の総数は、各警察署から半径 0.5 マイルの重なり合うバッファーを作成することで決定されます。


Image showing the overlapping buffer with 0.5 miles radius.

重なり合うバッファー エリアで [エリア内での集計 (Summarize Within)] 解析を実行し、直近で作成した [エリア内での集計 (Summarize Within)] レイヤーの属性テーブルから Statistics (統計情報) コマンドを実行すると、ポイント フィーチャの総数は 395 と計算されます。


Image showing the Statistics window.

原因

この問題は、デフォルトのオーバーラップ バッファーがディゾルブ バッファーの代わりに使用されるために発生します。 オーバーラップ バッファーは共通エリアを保持するため、重なり合うエリア内のポイント フィーチャが 2 回計算されます。 一方、ディゾルブ バッファーは共通エリアを単一フィーチャに結合するため、重なり合うエリア内のポイント フィーチャは 1 回だけ計算されます。

解決策または対処法

重なり合うバッファー エリア内のポイント フィーチャを 1 回しか計算しないようにするには、[ディゾルブ (Dissolve)] バッファー タイプを使用する方法と、[境界のディゾルブ (Dissolve Boundaries)] ツールを使用する方法の 2 つがあります。

注意:
[バッファーの作成 (Create Buffers)] および [境界のディゾルブ (Dissolve Boundaries)] 解析では、各解析で 1,000 個のフィーチャごとに 1 クレジットを使用します。 クレジットの使用の詳細については、「ArcGIS ヘルプ: クレジットの概要」をご参照ください。 

[ディゾルブ (Dissolve)] バッファー タイプの使用
  1. ArcGIS Online で、[解析][近接エリアの分析][バッファーの作成 (Create Buffers)] の順に移動します。 [バッファーの作成 (Create Buffers)] ウィンドウが開きます。
  2. [バッファー処理するフィーチャを含むレイヤーを選択] で、バッファー処理するフィーチャを含むレイヤーを指定します。
  3. [バッファー サイズを入力] で、バッファー距離および単位を指定します。
  4. [オプション] の横にある追加 (+) シンボルをクリックします。

    Image showing the add symbol to expand Options.
     
  5. [バッファー (Buffer)] タイプに [ディゾルブ (Dissolve)] を選択します。

    Image showing the Dissolve Buffer option.
     
  6. [分析の実行] をクリックします。

    以下の図は、各警察署から半径 0.5 マイル以内のディゾルブ バッファー エリアを示しています。

    Image showing the dissolve buffer within 0.5 miles radius of police stations.
     
  7. [解析][データの集約][エリア内での集計 (Summarize Within)] の順に移動します。 [エリア内での集計 (Summarize Within)] ウィンドウが開きます。
  8. [ポリゴン レイヤーを選択] で、ディゾルブ バッファー レイヤーを指定します。
  9. [集計するレイヤーを選択] で、計算するポイント レイヤーを指定します。

    Image showing the Summarize Within pane.
     
  10. [分析の実行] をクリックします。
  11. [コンテンツ] タブで、[エリア内での集計 (Summarize Within)] 解析の出力レイヤーにポインターを置き、[テーブルの表示] ボタンをクリックします。 属性テーブルのバッファー エリア内の総ポイント数は 293 です。

    Image showing the buffer count result.
     
既存の重なり合うバッファーへの [境界のディゾルブ (Dissolve Boundaries)] 解析の使用

このオプションは、すでに重なり合うバッファーが含まれているプロジェクトに適しています。

  1. ArcGIS Online で、[解析][データの管理][境界のディゾルブ (Dissolve Boundaries)] の順に移動します。 [境界のディゾルブ (Dissolve Boundaries)] ウィンドウが開きます。
  2. [境界をディゾルブするエリア レイヤーの選択] で、ディゾルブ対象の重なり合うバッファー レイヤーを選択します。
  3. [ディゾルブ方法の選択] で、[重複または隣接するエリア] オプション (デフォルト) を選択したままにします。

    Image showing the Dissolve Boundaries pane.
     
  4. [分析の実行] をクリックします。
  5. 総ポイント数を計算するには、[エリア内での集計 (Summarize Within)] 解析を使用します。 [境界のディゾルブ (Dissolve Boundaries)] 解析を使用して生成された出力は、[ディゾルブ (Dissolve)] バッファー タイプを使用して生成された出力と同じです。
注意:
複数のレイヤーのバッファ ゾーンに対して単一の規制バッファー ゾーンを作成するには (例: 警察署、図書館、学校のバッファーを組み合わせる)、[解析][データの管理][オーバーレイ (Overlay Layers)] の順に移動します。 [オーバーレイ方法の選択] ステップで、[ユニオン] オプションを選択します。 [境界のディゾルブ (Dissolve Boundaries)] 解析を続行し、単一のバッファー ゾーンを作成します。 詳細については、「空間解析: 酒屋が学校、図書館、公園に近過ぎるのではないか?」をご参照ください。

記事 ID:000018799

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