PDF へのエクスポート後にラスターをレイヤーとして表示できますか？

答え

いいえ。PDF へのエクスポート後にラスターをレイヤーとして表示することはできません。 これは、Windows GDI テクノロジへの依存に起因する ArcGIS Desktop の設計上の制限です。 複数のラスター レイヤーを操作している場合、それらのラスターは単一のラスター画像としてエクスポートされます。 PDF へのエクスポート後にレイヤーをオン/オフにする機能は、ベクター データがある場合にのみ使用できます。

ただし、この問題に対処する代替策がいくつかあります。

• それぞれが 1 つのラスターを含む複数のデータ フレームにマップを分割します。 レイヤーが互いに重なり合うように、レイアウト ページ上のデータ フレームの位置を調整します。 PDF に含まれる各データ フレームは別々の「フォルダー」に保持されるので、これらのデータ フレームを個別に切り替えることができます。 ただし、データ ドリブン ページを使用する場合、この操作は適用できません。データ ドリブン ページは MXD ファイルあたり 1 つのデータ フレームに対してしか構成できないためです。
• Production Mapping エクステンションを使用します。 このエクステンションは、高品質の PDF を生成する専用のツール一式を備えています。 詳細については、ヘルプ ページ「Production PDF を使用したラスターのエクスポート」をご参照ください。
• ArcMap 表示エンジンの制限に起因する問題が発生した場合は特に、印刷とエクスポートに ArcGIS Pro を使用することを強くお勧めします。 具体的に言うと、ArcGIS Pro は、一部のユーザーが ArcMap で体験するグラフィカル デバイス インターフェイス (GDI) の制限による制約を受けません。 ArcGIS Pro は、追加構成なしで、各ラスターを個別のレイヤーとして保持します。

注意: 
ArcGIS Pro では、データ ドリブン ページをマップ シリーズと呼びます。