よくあるご質問 (FAQ)

[可視領域 (詳細設定) (Viewshed 2)] ツールのリリース ノート

Last Published: April 25, 2020

答え

[可視領域 (詳細設定) (Viewshed 2)] とは、ArcGIS for Desktop 10.3 および ArcGIS Pro 1.0 の Spatial Analyst エクステンションで提供される新しいジオプロセシング ツールです。 このツールでは、測地線の距離と角度を使用して可視領域を計算し、使用可能であればグラフィックス処理装置 (GPU) を利用します。 このツールは、オプションで、入力サーフェスの垂直方向の不確実性に適応し、最大 32 の観測点 (ポイント、マルチポイント、ポリライン) に対応する、観測点から見えるリージョン リレーションシップ テーブルを作成します。このテーブルは、入力観測点フィーチャクラスに関連付け直すことができます。

以下のリリース ノートに、このツールを使用する際の技術情報を追加で提供します。

  • システムに複数の NVIDIA GPU が搭載されている場合、解析に使用される GPU は、可能であれば WDDM ドライバーではなく TCC (Tesla Compute Cluster) ドライバーを使用する必要があります。 TCC/WDDM モードをコントロールするには、NVIDIA System Management Interface (nvidia-smi) 制御プログラムを使用します。このプログラムは、通常、下記の場所にあります。
    C:\Program Files\NVIDIA Corporation\NVSMI\nvidia-smi.exe

    たとえば、コマンド「nvidia-smi -dm 1 -i 1」はデバイス ID 1 のカードをディスプレイ モード 1 (TCC) に切り替えます。 TCC モードは、Windows サービスとして実行されるため、ArcGIS Server がアクセスする計算用 GPU に必要です。 詳細については、この記事の末尾にある「関連情報」セクションをご参照ください。
  • 2014 年 7 月以降、NVIDIA GPU のみがサポートされています。 Esri は、AMD GPU もサポートできるよう取り組んでいます。
  • グラフィックス ドライバーが最新であることを確認してください。 Windows のドライバー更新メカニズムに依存せず、NVIDIA のドライバー更新ページを確認するようにしてください。
  • CUDA 計算機能 2.0 または OpenCL 1.2 が必要です。 デバイスの計算機能については、NVIDIA の CUDA GPU Web サイトをご参照ください。 Microsoft Windows または Linux ソフトウェアの開発環境にアクセスできる場合は、CUDA ソフトウェア開発キットから deviceQuery サンプル アプリを構築し、実行することもできます。「CUDA Toolkit 10.1 のダウンロード」をご覧ください。
  • ArcGIS の一時フォルダーには、処理済みのターゲット セルあたり約 30 バイトの一時領域が必要です。
注意: 観測距離パラメーターは、(以前の可視領域/可視性の実装とは異なり) 処理されるセル数を制限するために使用されます。
  • 現在、VAT (値属性テーブル) は OBSERVER 出力がリクエストされた場合にのみ構築されます。
  • 垂直方向の不確実性を含む出力の場合、GPU の乱数生成方法は CPU バージョンとは異なります。CPU バージョンの場合は、ジオプロセシング環境で定義された乱数ジェネレーターを使用します。
    Linux の X Server にアタッチされた NVIDIA GPU の場合は、ユーザーが GPU を計算用に必要とする場合に、デバイスのインタラクティブ モードを無効にしなくてはならないことがあります。 これにより、ディスプレイが応答しなくなる可能性があります。 詳細については、NVIDIA ドライバーの ReadMe ファイル (通常は .../usr/share/doc/nvidia-x11-drv-<バージョン> にあります) の 'interactive' x-config オプションをご確認ください。
  • Windows WDDM ディスプレイ ドライバーによって制御される NVIDIA カードの場合も、ディスプレイが応答しなくなる可能性があります。 この問題を解消するため、レジストリ設定を調整します。 Microsoft の TDR レジストリ キー Web ページの「方法 1」をご確認ください。 「TdrDelay」(タイムアウト検出および回復遅延) レジストリ キーを見つける方法については、上記のリンクをご参照ください。
注意: このキー値を修正後、再起動する必要があります。
  • WDDM によって制御される GPU にリモートからアクセスするには、(リモート デスクトップではなく) WinVNC を使用できます。
  • 複数の NVIDIA カードがインストールされたシステムの場合は、スケーラブル リンク インターフェイス (SLI) が無効であることを確認します。
  • WDDM によって制御される NVIDIA GPU が複数搭載されているシステムの場合、使用される GPU に対して「CUDA_VISIBLE_DEVICES」環境変数を設定すると、解析操作に使用できるようになります。 環境変数の詳細については、「CUDA Toolkit Programming Guide」Web サイトをご参照ください。
注意: この環境変数は、TCC によって制御されるデバイスでは使用できないことがあります。

記事 ID: 000012100

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