説明
ArcGIS Pro で [カーネル密度 (Kernel Density)] ツールを使用してフィーチャ レイヤーのフィーチャの密度を計算すると、以下の図に示すように空白の出力ラスターが生成されます。
![[コンテンツ] ウィンドウのレイヤー リストに出力ラスター レイヤーが表示されますが、ArcGIS Pro マップの出力には表示されません。](https://s3-us-west-2.amazonaws.com/ist-app-support-files/000026358/00N39000003LL24-0EM5x000002XJYQ.png)
原因
この問題は、フィーチャ レイヤーの座標系が地理座標系の場合に発生します。 [カーネル密度 (Kernel Density)] ツールの計算範囲は、出力空間参照の投影法の距離単位に基づいて密度を計算します。 したがって、フィーチャ レイヤーの座標系は投影座標系である必要があります。
注意: フィーチャ レイヤーの座標系を確認するには、「ArcGIS Pro: 座標系の指定」で「ヒント」セクションをご参照ください。
解決策または対処法
この問題を解決するには、[投影変換 (Project)] ツールを使用してフィーチャ レイヤーを投影座標系に投影し、ArcGIS Pro で [カーネル密度 (Kernel Density)] ツールを使用してフィーチャの密度を計算します。
- ArcGIS Pro プロジェクトを開きます。
- [ジオプロセシング] ウィンドウで [投影変換 (Project)] ツールを検索してクリックします。 これを実行する手順については、「ArcGIS Pro: ジオプロセシング ウィンドウでのツールの実行」をご参照ください。
![[ジオプロセシング] ウィンドウでツールを検索すると、最初の検索結果として [投影変換 (Project) (データ管理ツール)] という名前の [投影変換 (Project)] ツールが表示されます。](https://s3-us-west-2.amazonaws.com/ist-app-support-files/000026358/00N39000003LL2C-0EM5x000002XJYp.png)
- [投影変換 (Project)] ウィンドウの [パラメーター] タブにある [入力データセット、またはフィーチャクラス] ドロップダウン リストからフィーチャ レイヤーを選択します。 この例では「Contour」が選択されています。
- [出力データセット、またはフィーチャクラス] の名前を指定し、[参照...] をクリックします。
出力フィーチャクラスを保存する場所を指定します。 - [出力座標系] で、[座標系の選択]
をクリックして、[座標系] ウィンドウを開きます。 - [座標系] ウィンドウで、[投影座標系] ノードを展開し、座標系を選択します。 この例では、[WGS 1984 Web メルカトル (球体補正)] が選択されています。 [OK] をクリックします。
![[座標系] ウィンドウの [使用可能な XY 座標系] に [レイヤー]、[地理座標系]、[投影座標系] の 3 つのグループがあります。 座標系を選択すると、その座標系が [現在の XY] ボックスに表示されます。 この例では、[WGS 1984 Web メルカトル (球体補正)] が選択されています。](https://s3-us-west-2.amazonaws.com/ist-app-support-files/000026358/00N39000003LL2C-0EM5x000002XJZO.png)
- [投影変換 (Project)] ウィンドウで [実行] をクリックします。 [投影変換 (Project)] ツールで作成された新しいフィーチャクラスが、マップに自動的に追加されます。
![[投影変換 (Project)] には、ツールを実行する前に入力する 3 つのパラメーター ([入力データセット、またはフィーチャクラス]、[出力データセット、またはフィーチャクラス]、[出力座標系]) あります。 [座標系の選択] アイコンをクリックして、[座標系] ウィンドウを開きます。](https://s3-us-west-2.amazonaws.com/ist-app-support-files/000026358/00N39000003LL2C-0EM5x000002XJa7.png)
- [ジオプロセシング] ウィンドウで [カーネル密度 (Kernel Density)] ツールを検索してクリックします。
- [カーネル密度 (Kernel Density)] ウィンドウの [パラメーター] タブにある [入力ポイント、またはポリライン フィーチャ] ドロップダウン リストから新しいフィーチャ レイヤーを選択して、そのフィーチャの密度を計算します。 詳細については、「ArcGIS Pro: パラメーター」をご参照ください。
![[カーネル密度 (Kernel Density)] ツールで、[投影変換 (Project)] ツールから作成された新しいフィーチャが [入力ポイント、またはポリライン フィーチャ] ドロップダウン リストから選択されています。](https://s3-us-west-2.amazonaws.com/ist-app-support-files/000026358/00N39000003LL2C-0EM5x000002XJaC.png)
以下の図は、ArcGIS Pro で [カーネル密度 (Kernel Density)] ツールにより生成された出力ラスターを示しています。
![出力ラスター レイヤーが [コンテンツ] ウィンドウのレイヤー リストと ArcGIS Pro マップに表示されています。](https://s3-us-west-2.amazonaws.com/ist-app-support-files/000026358/00N39000003LL2C-0EM5x000002XJaH.png)