サマリー
CAD (コンピューター支援設計) ファイルは、ArcGIS に取り込んだ後、投影法 (座標系) の定義によって ArcMap で他のデータをオーバーレイするように設定できます。
下記の手順は、ArcMap で CAD データを使用するために投影法を定義して、AutoCAD で作成される DWG/DXF ファイルと Microstation で作成される DGN ファイルに適用する方法を示しています。
手順
- CAD データは、米国州平面や UTM などの実世界の座標系で作成できます。 この座標系は CAD データの空間参照となり、空間参照に関する情報をデータ ソースから取得する必要があります。 CAD データが実世界の座標系で作成され、必要なパラメーターがデータ ソースによって提供される場合は、ステップ 2 に進みます。
• CAD ファイルの作成に使用された座標系の特定に役立つ情報として、データ ソースによって投影情報が提供されない場合は、技術情報記事 24893「操作手順: ArcMap を使用して不明の投影座標系を特定する」を参照して、CAD ファイルの投影法を特定してください。
• 記事 29129「操作手順: データの空間参照、投影法、座標系を特定する」は、座標系が地理座標系、投影座標系、ローカル座標系のいずれであるかを決定する際に役立ちます。
- CAD データの空間参照 (投影) パラメーターを取得したら、次の手順に従って、CAD データセットの投影法を定義します。
A. ArcCatalog に移動して、カタログ ツリーを表示します。
B. CAD データセットを右クリックして、[プロパティ] をクリックします。
C. [空間参照] タブを選択し、[編集] ボタンをクリックします。
D. [空間参照プロパティ] ダイアログ ボックスで [選択] をクリックします。
E. 該当する座標系のフォルダーを開きます。
F. 表示されている選択肢から、CAD データセットに指定された投影パラメーターを含む投影情報ファイルを選択します。
G. [追加] をクリックします。
H. [空間参照プロパティ] ダイアログ ボックスで [適用] をクリックします。
I. [名前を付けて保存...] をクリックします。
J. CAD ファイルが格納されているコンピューター上のディレクトリに移動します。
K. 投影情報ファイルに、CAD データセットと同じ名前を指定して、拡張子を .prj に置き換えます。
たとえば、CAD ファイルの名前が 'Parcels020305.dwg' であれば、投影情報ファイルの名前は 'Parcels020305.prj' に変更されます。
警告:
• 投影情報ファイルは CAD ファイルと同じディレクトリに保存する必要があります。
• 拡張子を除き、投影情報ファイル名は CAD ファイルと同じである必要があります。
• ファイル名では大文字と小文字が区別されます。
- CAD データがローカル座標系で作成された場合は、CAD ファイルを ArcMap 内の他のデータと一致させるために CAD データ用にカスタム投影情報ファイルを作成できます。 記述情報記事 32939「操作手順: CAD データを一致させるために ArcMap でカスタム投影情報ファイルを作成する」をご参照ください。
- ArcGIS Desktop バージョン 9.3 以降では、座標系が同じ多数の CAD ファイルがデータ ソースから受信された場合は、次の手順を使用して、すべての CAD ファイルの投影法を 1 つの投影情報ファイルを用いて定義できます。
A. Windows エクスプローラーで、ArcGIS Desktop のインストール フォルダーに移動し、CoordinateSystems\Projected Coordinate Systems\ を開いて、CAD ファイル用の正しいパラメーターとともに投影情報ファイルをコピーします。
注意:
バージョン 10.1 では、ArcMap を開き、[表示] → [データ フレーム プロパティ] → [座標系] タブの順に移動します。 CAD ファイルに適用される投影法の定義を参照して右クリックし、[お気に入りに追加] をクリックします。 投影情報ファイルの物理コピーがユーザー プロファイルの場所に書き込まれます。
B. CAD ファイルが格納されているコンピューター上のディレクトリに移動し、投影情報ファイルをそのディレクトリに貼り付けます。
C. 投影情報ファイルの名前を esri_CAD.prj に変更します。
• この投影法は、このディレクトリにあるすべての CAD ファイルに対して定義されます。
• また、この方法では、名前にスペースを含めて保存されている CAD ファイルに対してもこの投影法が定義されます。