問題
ArcMap バージョン 10.5.x 以降を使用する際、ArcMap の起動中、またはマップ サービスを含む既存のマップ ドキュメント (*.mxd) を開いた後に ArcMap がクラッシュします。
[コンテンツ ウィンドウ] でのタブ切り替え、他のレイヤーの追加、フィーチャの編集、レイヤーの表示設定の変更、フィールド演算の使用、ジオプロセシング ツールの実行時に、ArcMap がクラッシュすることがあります。 さらに、アプリケーションがクラッシュするまでの経過時間は、*.mxd を開いた後に使用されるレイヤーやジオプロセシング ツールによって異なります。
アプリケーションはさまざまな理由によってクラッシュするため、この技術情報では、クラッシュの原因がシステムの制限であるかどうかを判断する材料を提供します。
クラッシュの大半は、グラフィカル デバイス インターフェイス (GDI) オブジェクトの数がアプリケーションの上限を超えたために発生します。 マップ サービスが MXD に追加される状況で最も頻繁に見られます。このような場合には、複数のシンボル クラスを持つ凡例項目がマップ サービスに多数含まれることがあるからです。
Windows XP 以降では、システム全体の GDI オブジェクト数の上限は 216 (65,536) です。 これは、OS が開いているアプリケーション間のオブジェクト数を制限することで管理されています。ArcMap の GDI オブジェクト数の上限は 10,000 個です。 ArcMap が消費する GDI オブジェクトの数は、タスク マネージャーで随時確認できます。
たとえば、MXD のオープン、MXD へのレイヤーの追加、[コンテンツ ウィンドウ] でのタブの切り替え、凡例項目の表示時には、GDI オブジェクト数が増えます。 MXD にマップ サービスが含まれる場合、または ArcMap にマップ サービスを追加する場合は、マップ サービスに含まれるレイヤー数が多ければ、GDI オブジェクト数がさらに増加します。
ArcMap は、1 つのマップ サービス レイヤーごとに 100 個以上の凡例項目を表示しないという予防策をとっていますが、それぞれ 100 個未満の凡例項目を含むマップ サービス レイヤーが数百個あるような状況には対処できません。 ArcMap はマップ サービス レイヤーの追加時にはクラッシュしませんが、ArcMap を操作したり、マップのレイヤーに対して解析を行ったりすると、GDI オブジェクト数の上限である 10,000 個を超過することがあります。
以下のドキュメントもご参照ください。
ArcMap でマップ サービスを操作中に発生するアプリケーションのクラッシュの問題を解決するには、以下の解決策を適宜使用してください。
\Program Files (x86)\ArcGIS\Desktop10.x\Utilities\AdvancedArcMapSettings.exeArcMap が描画できるマップ サービス レイヤーの凡例項目の数を変更するには、以下の手順に従います。
記事 ID: 000021092
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